第5節・岡山戦(1△1)でプロデビューを飾り、押谷祐樹とのマッチアップにも2種登録選手とは思えない落ち着きを見せた岩武克弥。以後、右SBのレギュラーを勝ち取り、一戦ごとに経験値を上げている。第8節・湘南戦(0●4)ではミスマッチを突かれつつも逆に突き返し、序盤には菊池大介を1対1で抜き去ってこの試合最大の好機を演出した。
地元の名門クラブから大分U-18へと進む間に磨かれた心身の強さや、基礎技術の確かさには貫禄さえ感じるが、毎日の練習後にはブレザーの制服に着替え、自転車で学校へと急ぐ姿はごく普通の高校生にしか見えない。
学校までの往復は片道1時間弱のハードな坂。今日も自転車にまたがる岩武に、伊佐耕平が「オレの車で後ろから押してやろうか?」と絡んできたが、そんな寄せにも体幹の揺るがないところが岩武のストロングポイント。球際でいなすように「僕忙しいのでまた明日」といった風情で、存在感も顔も濃い先輩を置き去りにした。
(大分担当 ひぐらしひなつ)
2014/04/25 20:12