4日の練習、主力組のFWに入る時間が一番長かったのは、林容平だった。
味方選手がボールを持つと、林はすかさず相手DF裏へと動き出す。そこにボールが届き、ゴールネットを揺らすことは1度や2度ではなかった。
「素晴らしかったと思います」。
ランコ・ポポヴィッチ監督も目を細めた。
ただ林本人は、練習に臨む姿勢を崩してはいない。試合までの「あと2日、チャンスをもらえるようにアピールしていく。まだどうなるか分からないから」と、ひたすらに前を向く。
「(渡邉)千真くんとも、(平山)相太くんともタイプが違う。できることをやっていく」。
彼の言う「できること」とは、先述した裏への飛び出しだ。「ボールを持てる選手はいっぱいいる。その次の裏で受けるイメージでいる」。
今季リーグ戦17得点の渡邉でも、平山でもない。ここで林に出番は訪れるか。加入2年目で、いまだリーグ戦での得点ゼロ背番号23は、とにかく試合に飢えている。
(FC東京担当 田中直希)
2013/12/04 21:15