今年のシーズン途中の3月、FC町田ゼルビアに加入した加藤恒平選手。本来のポジションはMFながらCB(ストッパー)でレギュラーポジションを確保し、これまでコンスタントに出場機会を重ねています。J2第37節・東京V戦では中盤のポジションで起用され、10日に行われた天皇杯3回戦・FC今治(愛媛県代表)戦では右SBのポジションを務めました。右SBでのプレーぶりについて本人は次のように振り返っています。
「もう少しFWに対してなど、前に付けるパスをチャレンジしても良かった。後半は走れる体力もあったが、勝っている状況だったので後ろのバランスを崩さないことを意識した。でも、もっと攻撃に絡めれば良かった」。
加藤選手自身は攻撃面の課題を口にしていますが、右CBでプレーした田代真一選手は「1対1の守備は強いし、守備もしっかりこなしていた」と、加藤選手が守備面で十分な仕事を果たしたことを認めています。
また、東京V戦における中盤でのプレーについて、加藤選手は「もともと中盤でやっていたし、中盤でのプレーは楽しかった。CBとは運動量が違うけど、そのぶん心地いい疲れがある。試合の中で自分がどう生きるか。状況判断が大事でそれを意識している」と振り返っています。チームメートからは「便利屋」とも評されているようですが、“ポリバレント”な能力を発揮して貴重な戦力となっています。
最後に明日(14日)開催のJ2第38節・ロアッソ熊本戦に向けての意気込みを聞きました。「残り5試合。どの試合もそうだけど、引き分けを狙っている状況じゃない。すべて勝つつもりで戦いたい」。
【PROFILE】
MF 27 加藤 恒平(かとう・こうへい)
1989年6月14日生まれ、23歳。和歌山県出身。173cm/70kg。千葉JY舞浜→千葉U-18→立命館大。アルゼンチン留学から帰国後、テスト生を経て町田に加入。本来のポジションはMFだが、町田では主にCBやストッパーで起用されている。ここ数試合はMFやSBも経験するなど、チームにとって貴重な“ポリバレント・プレーヤー”(複数のポジションをこなせる能力を持った選手)。ストロングポイントはアルゼンチン仕込みのハードディフェンス。J2通算25試合出場(第37節終了時)。【写真/徳丸 篤史】
(町田担当 郡司聡)
2012/10/13 17:00