FC町田ゼルビアは本日14日(金)19時から、松本平広域公園総合球技場アルウィンでJ2第33節・松本山雅FC戦を戦います。現在発売中の『EL GOLAZO』(エルゴラ)では紙幅の関係上、プレビューを掲載できなかったため、今回のブロゴラで掲載します。【写真/徳丸 篤史】
町田と松本は今季からJリーグに新規参入した“同期”。町田の選手たちからも同期との対戦を意識しているコメントが多く聞かれました。
「山雅はJリーグに上がった同期。いまの順位は離れているけど、負けたくはない。負けたらJFLを含めての対戦成績も同じになってしまう(現在は町田の3勝2敗)」(勝又慶典選手)
「昨季のJFLで山雅も終盤戦に勝利を重ねて、ウチも勝たなければ難しいという状況で、お互いに一生懸命戦ってJリーグ参入を決めた」(藤田泰成選手)
町田は同期の松本へのライバル心を胸に敵地・アルウィンへと乗り込みます。
昨季や一昨季のJFLでアルウィンを体感している選手たちは、松本サポーターが集結するスタジアムについて、「これぞアウェイという空間」(北井佑季選手)と話しており、その一方では「松本サポーターは熱いけど、アットホームな感じ」(藤田選手)、「松本サポーターは好感が持てる」(勝又選手)と好印象を抱いている選手たちもいます。いずれにせよ、アルウィンは選手たちにとって「一つひとつのプレーに盛り上がってくれるので、気持ちよくプレーできるスタジアム」(鈴木崇文選手)であることは確かなようです。
Jリーグでの“同期対決”初戦は野津田での第10節。終盤にPKを献上し、0-1で敗れた試合です。オズワルド・アルディレス監督は当時の対戦を振り返って、「前回対戦は拮抗した試合だった。内容は上回ったが、結果では負けたという印象。あれからチームがどう成長しているか戦ってみましょう」と語るなど、前回対戦から約5カ月が経ち、両者がどれほど成長したのか、指揮官は今回の対戦をお互いの成長度をはかる一戦と捉えています。
松本は前線のターゲットマンにロングボールを当て、そのセカンドボールを2シャドーが拾って攻撃をしかける形が一つの攻撃パターンとなっています。ターゲットマンへの対応はもちろんのこと、セカンドボール争いを制すること、そしてセカンドボール争いで優位に立つために、布陣をコンパクトに保つことや2列目のケアが重要です。また、松本は選手一人ひとりがハードワークをしてくるため、球際の争いを制すること、走り負けないことも試合のポイントになるでしょう。
また、蹴り合いに付き合うのではなく、状況に応じたロングボールを織り交ぜながらも、ボールをつないで相手のスキを突くような自分たちの戦い方に持ち込めるか。それが勝敗のカギを握っています。「拮抗した、難しい試合になると思う。1点の重みが出てくる」とは勝又選手の弁。前回対戦と同様に1点を争う緊迫した展開となるかもしれません。
松本戦は3連戦のスタートの試合です。「この3連戦はスタートが大事。連戦の最後は富山戦(現在・最下位)なので、まずはスタートで勝ちたい」(鈴木崇文選手)。リーグ戦も残り10試合。J2残留を懸けた“ラスト10”のスタートとなる松本戦に、町田は必勝態勢で臨みます。
最後に、やはり松本戦では“松本キラー”勝又選手の存在を忘れてはいけません。松本とはJFLを含めて5度対戦し、勝又選手が出場したゲームは3試合ですが、なんとチームキャプテンは3試合5得点という驚異的な得点力を誇っています。「個人的にはアルウィンに悪い思い出がない。特に2010年後期第14節で決めた先制点は一番いいゴールだったと覚えている。しかも町田が10人になってから勝ち越したという思い出がある」(勝又選手)。今回の対戦の結末は?
■DF 5 田代 真一選手コメント
「山雅は負けられない相手であることは確かで、相手は戦い方がハッキリしている。アルウィンはお客さんがいっぱい入って、町田のサポーターは遠くても応援に来てくれた。個人としては昨季のアルウィンでの試合が、初めての山雅との試合だったからハッキリ覚えている。リーグ戦は残り10試合。天皇杯の勢いをそのままリーグにつなげたい。疲れがあることは否めないが、勝っているからこそ逆に乗っていけるんじゃないか」
■FW 19 北井 佑季選手コメント
「アルウィンはJFLの中でも雰囲気がすごかった。山雅は全員で守備をして、ボールを奪って速く攻めてくる印象」
(町田担当 郡司聡)
2012/09/14 10:00