「あ、芝生だ」
9日の練習後、木谷公亮がポツリ。グラウンドから自車に向かうわずかな道中に、緑の芝生があることに気付いた。本人はただ単につぶやいただけかもしれないが、「サッカーに対する“飢え”」を感じ取ることができた。前所属のJ1・鳥栖に比べれば、いくつもの練習場を転々とし、人工芝で練習を行うこともしばしばある岐阜の環境は、“良い”とは言えない。そんなこともあって、自然と「芝生」に反応したのかもしれない。
そんな木谷だが、出場機会に恵まれなかった鳥栖から岐阜に加入してからは、2試合とも先発出場中。行徳浩二監督からの信頼は、すでに厚い。
「自分が試合に出るだけじゃなくて、チームを上げるために来た」。振り返れば、そう言って岐阜にやってきた木谷。今節・神戸戦の“ホームデビュー”も濃厚となった。「(出るからには)まずは失点しないように」。試合への飢えと責任感を見せる背番号35が、最下位のチームを救ってくれると信じたい。
岐阜の選手名鑑(クラブ公式サイト)
(岐阜担当 村本裕太)
2013/08/09 17:42