栃木と愛媛の一戦。さすがは“似た者同士”と言われるだけあって、今回も、ミラーゲームとなりました。
そんな我慢比べのような展開を打ち破ったのが、廣瀬選手のスーペルゴラッソ。今節(第30節)のベストゴールにも選出されていましたが、今節と言わず、今シーズンのベストゴールに選ばれても何ら不思議はないほどのドライブシュートでした。これには本人も開口一番に「あのシュートは間違いなく(今までの)自分の中で一番のゴールだったと思う」。自画自賛の一発は、こぼれ球がフワリと浮いた瞬間から「ダイレクトでいこう」と思っていたそうです。しばらく続いた廣瀬選手のチャントが耳から離れません。
また、そんなスーパーゴールにかき消された感は否めませんが、ひときわ目についたのが菊岡選手のプレー。この試合、ほとんどボールロストがなく、密集地帯でも失わない技術はさすがの一言。間のスペースを見つけては淡々とボールをさばき、前を向けばスルーパスを連発。わずかに合いませんでしたが、後半にはサビア選手に45m超級のキラーパスを送るシーンもあったほど。ある意味、“無双状態”でした。
「(感覚として)ボールタッチが良かった。毎試合あれぐらいのリズムでやれればいいね」
なかなか納得した表情を見せることの少ない菊岡選手の笑顔が印象的でした。次節は3位・湘南戦。攻撃をけん引する2人のキーマンに注目したいと思います。
(栃木担当 村本裕太)
2012/08/24 22:23