前節はアウェイで水戸に無念の敗戦。これで2連敗となり、今節の東京V戦は「絶対に負けられない大一番」と、チームNo.1の若手・為田大貴選手も強い気持ちを見せています。丸谷拓也選手の加入によりポジション争い激化中のボランチで出場したら、経験豊富な相手選手のウラを突いてアグレッシブに前へと仕掛けてほしいところ。
今季東京Vに完全移籍した、大分ユースの先輩である刀根亮輔選手に対し「絶対に負けたくない」と闘志を燃やしているのが、U-19代表メンバーとしてSBSカップで全勝優勝を果たしてきたばかりの松原健選手。静岡ユース戦でネットを揺らした直接FKは「大分で練習しているイメージが役立った」とのこと。壁に入った選手の耳を狙って蹴るというFKは、村田一弘ユース監督(現・C大阪ユースコーチ)仕込み。遠征時は必ず持っていくという「いちごみるく」も、パワーの源になっているのかもしれません。
前節の試合後に悔しさを隠さなかった森島康仁選手は「土屋(征夫)さんは年上オーラを出しまくるし、相手DFは球際で強く技術もある」と警戒しつつ、「でも肉弾戦では負けへんから!」と勝つ気満々です。「まあ刀根は空回りしてくれると思うけど(笑)」と、かつてのチームメイトをイジる余裕も。刀根選手と言えば、昨季の千葉戦直前練習で“仮想・マークミリガン”を務めたロングスローの旗手(ラインのかなり内側から投げていたのは見なかったことに)。本日の練習では上福元直人選手が“仮想・刀根亮輔”となり、しっかりと対策を練りました。
それぞれに士気を高め、充実した様子でトレーニングに励む選手たち。ふと見ると、田坂監督の右手のひらと左膝に大きなばんそうこうが。ま、まさか連敗に怒って鉄拳制裁!?
…なんてわけはなく、毎日欠かさないランニングで転んですりむいたとのこと。「もう40歳過ぎたんで足腰が…」などと笑いを取りながら「でもこれはいい自虐ネタになったよ。今朝のミーティングではこの傷を見せて『痛い思いをしたときほど、そのときのことを忘れない』という話をした」のだそうです。ただでは転ばないとは、まさにこのこと。
完敗だった、アウェイでの東京V戦。あの試合をきっかけに、チームは「自分たちは支援してもらっているのだ」という立場を強く自覚するようになったと言います。昇格支援金が1億円を突破して最初のホームゲームとなる今節も、みんながさらに前を向くためのマイルストーンとなりますように。
(大分担当 ひぐらしひなつ)
2012/08/22 08:10