15日、五輪代表予備登録メンバー35名が発表され、浦和からは濱田水輝選手、原口元気選手が選ばれました。発表から1日経った16日、2人が予備登録メンバーに選ばれたことについて話してくれましたので、ここで紹介します。
まずは濱田選手。予備登録が発表されたことで、「五輪に近づいたと感じる」と本大会まで約1か月に迫ったことを実感したようですが、「まだ予備登録に選ばれただけ」と慎重な姿勢を崩しませんでした。というのも、濱田選手はセンターバックのレギュラーとして戦ってきたものの、オーバーエイジでセンターバックを本職とする吉田麻也選手(VVV)と守備的なポジションならどこでも務められる徳永悠平選手(FC東京)が選ばれたからことが大きい様子。これについて濱田選手は、「センターバックは全体的に足りないということ。今までのメンバーの中でセンターバックが一番経験が少ない。リーダーシップやゲームコントロールをうまくできていない。ピッチを全体的に見られるポジションでそれができていない」と、これまでの戦いでの自身を含めた反省を語っていました。
しかし、濱田選手には自身が選ばれたい、というだけではなく、もう1つ頑張る理由があります。それは左ひざの前十字靭帯を損傷し、長期離脱中の山田直輝選手のため。濱田選手は、「僕は五輪について全く意識していなかったけど、直輝は3年前ぐらいから五輪の話をしていた。やりたい気持ちは相当あったと思う。そうやって悔しい思いをしている人のためにも、まずは自分が最終メンバーに入れるように頑張りたい」と話していました。
一方の原口選手。ポポ選手が左足小指にヒビが入ってしまったため、原口選手は17日のG大阪戦でワントップとして先発出場することが濃厚。「予備登録メンバーにしっかり入れたので、もう1回アピールしたい。ここからが勝負。予備登録メンバーに選ばれた後に先発で出られるということは、良い流れになっているということかもしれない。チームと故人で結果を残して、良い流れにしたい」と気合を入れていました。
両者ともに厳しい生き残りが待っているものの、6月に行われる予定だった合宿が中止になったことにより、Jリーグでアピールするしかありませんが、特に濱田選手はこれまでのU-23代表への貢献は大きいものの、Jリーグでもなかなか出場機会に恵まれていないのが現状。原口選手も大津祐樹選手(ボルシアMG)や宮市亮選手(アーセナル)など強力なライバルがいます。いずれにせよ、最終メンバー発表までにあまり時間はありませんが、彼らのプレーを見守っていきたいと思います。
(浦和担当 菊地正典)
2012/06/16 00:00