古巣対戦に挑む選手を迎えるサポーターの複雑な胸中は察するに余りあるが、選手の側にもひとかたならぬ思いがある。第16節・清水戦でメンバー入りし、それぞれブーイングと拍手で迎えられた高木和道(写真奥)、辻尾真二、木島悠(写真手前)が、完敗の試合の最後に意地を見せた。
3点ビハインドで迎えた90分。チームメートが疲労で運動量を落とす中、一人走り続けた高木が前線へとフィードを送る。呼吸ぴったりに裏へ抜け出した辻尾がクロスを入れると、駆け上がった木島が流し込んで1点を返した。
元清水組のホットラインによる得点に試合後、馴染みのとある記者から「今日は4-0ですね」とからかわれた木島。「いや、3-1でしょ」といたって普通の切り返しには、自分が今は大分の選手であるという自負が込められていたようだ。
ちなみに遠征前、田坂和昭監督に「遊びに行くんじゃないぞ」と釘を刺された辻尾も「勝ち点3が欲しかった」と悔しがっていた。
大分の選手名鑑(クラブ公式サイト)
(大分担当 ひぐらしひなつ)
2013/07/16 14:27