お疲れ様です。
五輪代表の英国遠征にバックアップメンバーとして参加していた大岩一貴選手。今週から再び、チームに戻り、岡山戦に向け調整に励んでいます。そんな大岩選手に話を聞きました。(7月26日)
――バックアップメンバーとしての英国遠征、いかがでしたか
「帰国するときはセキさん(関塚監督)や原さん(原博実技術強化委員長)に『ありがとう』と言ってもらって送り出してもらいました。バックアップメンバーでしたけど試合にも使ってもらえたし、良いスタジアムで緊張感のある試合もできたし、本当に楽しかったです。国際経験を積めたのも自分にとっては良かったです」
――代表というものへの思いは強くなったのでは
「そうですね。試合に出れたからこそ、またこういう舞台に立ちたいなっていう欲が強くなりました。これから日の丸を着けるとしたらフル代表しかないし、W杯っていう目標も今まではぼんやりしたものでしたけど今回の
おかげで本気になりました」
――ベラルーシ戦では惜しいヘッドがありましたね
「決めたかったっすよ!あそこで決めてちょっとでも騒がれるような存在になりたかったです(笑)決めてれば、マスコミの方々にも『バックアップメンバーが決めた』って扱ってもらえたかもしれないし。残念でした」
――帰国後はフクアリに直行し、甲府戦を観戦しましたね。自分がいないときにチームが勝てなかったのは残念ですか
「後半から見ました。自分がいないときでも勝ってほしかったし、大事な試合だったので自分が出ていなくても勝ってほしかったです」
――遠征中に右SBには新しい選手が加入しました
「競争っていうのが1番ですよね。監督が望んだのか、フロントの人が獲得してきたのかはわからないですけど(自分の出来が)物足りないと思われているからこそ獲得したんだと思う。それは本当に悔しい。浦和にしても峻希(高橋峻希選手)が千葉に行けば出場機会があるという風に思っているから出したと思うし、そう思われたことも悔しい。サカさん(坂本將貴選手)や慶くん(山口慶選手)もいるのに獲得したってことはやっぱり自分の出来が物足りないと思われているから。峻希は年下だし、負けたくない。悔しさや意地はこれからプレーで出していきたいと思います」
――ただ、高橋選手の加入で本来のポジションであるCBでプレーする可能性もでてきましたが
「でも、右SBで勝負したいです。もちろん、CBでプレーしろと言われればそこで全力を尽くしますけど今は右SBで勝負したい気持ちが強いし、もっともっとレベルアップしていかないといけないなと思ってます」
――五輪代表には徳永悠平選手や酒井宏樹選手などレベルの高いSBが多くいましたがSBについて話したりはしましたか
「いや、話すっていうよりは見て盗むっていう感じです。特に宏樹は参考になりました。宏樹のことを間近で見ることができたのは良かったです。代表っていうことで千葉とは違った試合の入り方をする選手もいたりしてそういうやり方もあるんだなって参考になりました。宏樹は良い見本だし、すぐに追いつくことはできないだろうけど追いつけないこともないと思っています。1、2年後にSBというポジションで宏樹と争っていけるような存在になりたいし、だからこそ、今は右SBで勝負したい気持ちが強いんです」
という風に語ってくれました。バックアップメンバーという立場は気の持ち方が難しいのかなと思い、少し心配もしていたのですがそれも杞憂だったようで大岩選手らしく元気系の受け答えをしてくれて安心しました。バックアップメンバーという立場からでも五輪代表から漏れた選手でもその後、大きく羽ばたいた選手はたくさんいます。身近な例では山口智選手がシドニー五輪の際、バックアップメンバーでしたからね。偶然にも2人は同じ背番号20を背負っています。大岩選手も山口智選手のように大きく飛躍を遂げて欲しいと思います。
最後に「今晩の試合(スペイン戦)は見ますか?」と尋ねると
「もちろん、見ますよ!純粋に応援します!勝ってほしいっすから!」
と元気に応えていました。こういう実直さが大岩選手の良さだと思います。大岩選手共々、五輪代表の健闘を祈ります。
それでは。
(千葉担当 杉山文宣)
2012/07/27 15:47