16日に行われる今節・清水戦において、最も注目されるのは間違いなく大前元紀だろう。自身の評価を確立した清水を離れ、今オフに大宮へと移籍。しかしなかなか結果を残せずにチームも連敗から抜け出せない現状のまま、古巣戦を迎えることになった。
「意識はもちろんしますけど、まずはいまのチーム状況的に私情を挟むつもりもない。チームの連敗を止められるように、初勝利を挙げられるように全力で戦うだけですね」
そう語る大前だが、「ずっと一緒にやってきた仲間だし、チームでもある。そういう仲間と戦うのは変な気持ちですけど、知っている人とやるのは楽しみ」という思いも当然持っている。中でも、マッチアップが予想されるある選手との対戦は特に楽しみとのこと。
「センターバックの犬飼(智也)とかはずっとやってきたし、僕がFWでアイツがセンターバックになって当たれば駆け引きや対峙することが多いと思う。(清水のトップチームに)アイツが入ってきて、(松本)山雅にレンタルで行ったりしても帰ってきてからずっと一緒にやってきた。そういう選手とやれるのは楽しみですね」
もちろん、チーム状況を考えれば「楽しむ」という感情はピッチ上で生まれにくいかもしれないが、かつて切磋琢磨した仲間との邂逅は無得点、連敗という名の重圧から解き放たれるトリガーにもなり得る。大宮の背番号10としてアイスタを制圧し、浮上への転機としたい。
(大宮担当 片村光博)
2017/04/14 20:17