日本代表のFW大迫勇也が、15日に控えるロシアW杯アジア最終予選・サウジアラビア戦で先発することが濃厚となった。
約1年4カ月ぶりの代表復帰となった11日の親善試合・オマーン戦(カシマ)で見事2ゴールを挙げた大迫。今季、所属クラブのケルン(ドイツ)で毎試合出場し好調を維持する中、その勢いを代表にも持ち込むことができた。
さらにゴールだけでなく、ポストプレーでも味方のボールを引き出し、最前線から攻撃をけん引。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の「ゴール前からあまり動き過ぎるな」という指示もしっかり受け止めながら、代表復帰戦で特長を発揮することができていた。
オマーン戦のプレーを評価され、サウジアラビア戦でも先発出場する可能性が高まった大迫。「今日(14日)もすごく良い練習ができたし、チームとして明日に向けてすごく良いモチベーションを持てている。あとは戦うだけ」と、勝負の一戦に向けて気持ちを高めた。
オマーン戦は親善試合だったが、サウジアラビア戦はW杯予選。「球際の激しさが一番違ってくるところ」と大迫は公式戦でのプレーに集中力を高めるが、「激しいプレーはドイツでもやっているので、臆することなくできる。相手との競り合い自体、僕自身すごく楽しみ。激しいプレーはドイツに行って最初はイヤだったけど、楽しくなった。そこの駆け引きの中で、自分の良さを出すことができればいい」と、頼もしい言葉を残した。
ハリルホジッチ監督が求める“デュエル”に自信を見せる大迫。もちろん最大のタスクは、ゴール奪取であることは大いに自覚している。
「真ん中、ゴールの前でボールをもらうことが代表での自分の一番の仕事。中盤にはボールを持てる選手がいますし、いまの日本に足りないのは前の選手だと思う。そこを意識してやりたい。選手は指示されることをするのも大事だけど、サッカーは結果論。自分の中では結果を出すことを第一に考えて、その上でチームが求めるプレーをしたい」
ストライカーとしての能力は間違いない。そこに加えて、FWとしての胆力も備えつつある大迫。勝利が不可欠なサウジアラビア戦、日本の急先鋒として敵をねじ伏せにいく。
(日本代表担当 西川結城)
2016/11/14 21:16