天皇杯4回戦以降の組み合わせ抽選が4日に行われ、横浜FCは11月9日に大宮と対戦することが決まった。しかし、J1昇格プレーオフ圏を追う横浜FCの選手たちは今週末のJ2第35節・長崎戦に集中しており、「天皇杯の相手は大宮になりましたが?」と質問しても、「まったく忘れてました。誰もその話はしてないです。まだ先ですからね」(西河翔吾)と、あまり気にしていないようだ。
とはいえ、昨オフに大宮から移籍してきた藤井悠太はもちろん意識するどころの騒ぎではない。また、2008年から2010年まで大宮で過ごした内田智也は、「天皇杯の……」と呼びかけた瞬間にガッツポーズで応え、「楽しみですね」と笑顔を見せた。「サポーターも増えてるだろうし、調子も良いみたいなんで。そこに向けて調整します(笑)」と、このところリーグ戦では出番から遠ざかっているだけに、古巣のサポーターの前でプレーできる機会を心待ちにしている。
そして4月に右ひざ前十字じん帯を断裂し手術を行い、現在もリハビリが続くアン・ヨンハ。大宮に在籍していたのは2010年の1年間だけだったが、「僕がちょうど北朝鮮代表としてW杯に行った年。『大宮から代表選手』ということで快く送り出してくれて、皆さんの気持ちがありがたかった」と、彼にとって大宮は大事な古巣。11月9日に行われる試合に関しては、「間に合わないかな……」と残念そうに目線を落とした。ただ、大宮に勝って次の準決勝(12/24)に進出すれば、ピッチに立つ可能性は開ける。「みんながそこまで連れて行ってくれれば」と、アン・ヨンハは仲間を信じて黙々とリハビリに集中する。
(横浜FC担当 芥川和久)
2016/10/06 19:23