手倉森誠監督率いるU-23日本代表が、五輪開幕直前の7月30日にビッグマッチを戦うことになった。相手は五輪の開催国、ブラジル。ともに本番前最後の調整試合となるが、日本にとっては敵地での試合とあって、プレッシャーも掛かる本番さながらの戦いになることは必至だ。
この日、愛知県豊田市内で行われている日本代表合宿の練習後に、1月のアジア最終予選でU-23日本代表の主将を務めたMF遠藤航(浦和)が取材に応じた。
「ブラジルと戦うんですか? いま知りました」と情報が耳に入っていなかったようだが、すぐに強国相手のイメージを膨らませていった。
「良い相手だと思う。大会直前だけど、強いチームと戦ったほうがいい。ブラジルも自国開催で負けられないから、本気で来ると思う。自分たちも良い試合をして、五輪本大会に臨みたい」
大会前の調整試合は、あえて強敵と戦う場合と、逆に格下と見られる相手と戦い自信を持って本番を迎えようとする場合とに分かれる。遠藤は今回の日本のように前者を良しとしたが、日本サッカー協会の霜田正浩ナショナルチームダイレクターも今回のマッチメイクに関してこう語る。
「お互い予選リーグを勝ち上がれば、準々決勝で当たる可能性がある。弱い相手と戦うという選択をする監督もいるが、大会直前に良い緊張感を持って戦える相手。ブラジルは今大会のホスト国で、彼らは14年のブラジルW杯で負けたので今回の五輪に懸けている。そういう相手に何ができるかを見たい」
ブラジルの本気度は、FWネイマールがコパ・アメリカを戦うA代表ではなく五輪代表にオーバーエイジ枠で招集されたことからもうかがえる。ネイマールとマッチアップする場面も出てくる遠藤は、「対戦は楽しみ。独特なボールの持ち方とか、彼に関するいろいろな情報は入ってくると思うので、対応の仕方はイメージできる」と語り、この対戦で大きな手ごたえを得て本大会に臨む覚悟を示した。(西川結城)
写真・六川則夫
(BLOGOLA編集部)
2016/05/31 20:49