29日のJ1・1st第14節・大宮戦でリーグ戦初得点を決めた神戸の大卒ルーキーMF小林成豪。一夜明けた30日、「CKから得点を取るとは思っていなかった」と話し、0-2から反撃ののろしを挙げた貴重なヘディング弾を振り返った。
ペナルティーエリアの中で大宮の選手とせめぎ合った小林。「タカさん(吉田孝行コーチ)から、クニさん(北本久仁衛)に付いているマークをブロックしろと言われていた。そのとおりにブロックしていたんですけど、そうしたら、俺のマークがクニさんのほうに行って、自分がフリーになった」と、鮮やかなヘディング弾が生まれた背景を話した。
さらに、「そっちに集中していたので、キッカーが誰か見ていなかった」と話す小林は、「ヒデさん(田中英雄)だと思っていたら、ナオさん(藤田直之)だった(苦笑)」と、ピンポイントのCKを蹴ったのが藤田だったことをゴール後に知るという愛嬌ものぞかせている。
清々しさのあふれる背番号15は素直に初ゴールを喜ぶ。ただ、カウンターからチャンスを迎えた場面を振り返ると表情には苦みが走った。「シュートは打てた。確実なほうを選択したつもりだったけど、パスがずれた。それでは意味がないし、悔しいですね」という。多大な収穫と同時に、今後への強い自戒も胸に刻んだ試合だったようだ。
(神戸担当 小野慶太)
2016/05/31 11:39