「特に二点目が好きなんだ!」
ランコ・ポポヴィッチ監督はそのシーンを自ら再現したあと、両手を広げ、こう言った。
「ス・バ・ラ・シ・イ!」
マンチェスターUの香川真司が3月2日のプレミアリーグ・ノリッジ戦で達成したハットトリックの中でも、相手2人の逆をとって決めた2点目が、ツボに入ったようだ。
1999年のチャンピオンズリーグでは、シュトルム・グラーツの選手としてマンチェスターUと実際に対戦し、“外国籍選手”としてスペインなどでプレー経験がある同監督は、香川が成し遂げたこの大きさを知っている。
「かつてビディッチがどうだったかを思い返して欲しい。移籍して、簡単に活躍すると思ったら大間違いだ。香川がラッキーだったのは、まず選手と密にコミュニケーションをとるクロップ(ドルトムント監督)のもとでできたこと。そしていまは、ファーガソンのもとで教わっている。香川の成長で一番の好影響が及ぶのは、日本代表だと思う」
さらに、こうも話していた。
「ウチの選手も、あのプレーはもしかしたらできるかもね」
3月9日にホーム開幕戦となる柏戦を控えるFC東京の選手たちにも、「ス・バ・ラ・シ・イ!」ゴールを期待したい。
(FC東京担当 田中直希)
2013/03/05 21:42