「手の届かないところに行っちゃったので寂しいっす」。そう冗談を言いながら笑ったのは関根貴大だった。
「手の届かないところに行っちゃった」のは武藤雄樹のこと。武藤は初代表となった東アジアカップで北朝鮮戦、中国戦に出場して2ゴールを挙げ、大会得点王に輝いた。そんな武藤について関根は冒頭の発言をすると、「(明治安田J1)1stステージは(月間MVPや連続ゴールで)競い合えていたのが今思うとうれしいっす。5月に(自分が)月間MVPを取って『よし、武藤くんはもうないだろ』と思っていたのに、6月にすぐ取ったので何にも言えなかった(笑)」。
これらの関根の言葉は彼の性格上、素直な気持ちというよりは“後輩・関根”流の先輩イジりといった方が正しいだろうが、それでも武藤の活躍を喜んでいた。そして代表で活躍した先輩を見て、自分には「五輪もある」と話した関根。「まずは目の前の目標を達成する」と武藤同様、浦和で結果を出し、その先を目指す。
(浦和担当 菊地正典)
2015/08/11 07:00