24日、C大阪の練習場に香川真司の姿があった。「(選手に)気をつかわせる」という理由で、トップチームが練習するグラウンドの隣でランニングした香川だが、走り終えてトップチームのグラウンドへ戻ると、「一緒に(練習を)やったらよかったじゃないですか」(山口蛍)、「なぜ一緒にやらない!?」(乾貴士)というラブコールが双方から飛びかった。
香川の突然の登場に、「最初、一般人がグラウンドに入ってきたのかと思った」と振り返ったのはキム・ジンヒョン。どれだけ欧州で活躍しようが、日本代表の背番号10を背負おうが、良い意味での素朴さを失わない香川に対して、「あのころとまったく変わらないね」と羽田憲司コーチも笑う。「あの頃」とは、2人が攻守の要として活躍し、C大阪をJ1昇格に導いた09年のことだ。
クラブとして、その09年以来となるJ2での戦いに対し、香川は、「頑張って欲しい。それしかないです」と話す。今後も、7月7日に予定されているドルトムント対川崎F戦へ向けてコンディションを整える予定だが、「(今後いつ舞洲に来るかは)分かりません」とのこと。
引き上げる香川に、最後に、「ドルトムントの一員として、セレッソと対戦したかった?」と尋ねると、「それはね、もちろん。仕方ないですけどね」と一言。サポーターのみならず、香川とすれ違うすべてのスタッフが彼に声をかけ、彼も気軽に応じるなど、今でもC大阪に関わる人々から本当に愛されていると感じた一日だった。
(C大阪担当 小田尚史)
2015/06/24 19:48