FC町田ゼルビアは25日(日)、マリノスタウンでJ1・横浜F・マリノスと45分×2本のトレーニングマッチを行いました。来月15日(土)に天皇杯4回戦・ガンバ大阪戦を控える町田にとって、この日の練習試合は「天皇杯・G大阪戦に向けての準備の一環」(楠瀬直木監督代行)。町田はオーソドックスな[4-4-2]の布陣で試合に臨みました。
「相手があまり前から来なかったので中盤もスペースがあったし、前半は気合も入っていて相手を上回る内容だった」(田代真一選手)。前半の町田は開始早々の1分にファーストシュートを放った鈴木孝司選手が横浜FMのライン間にポジションを取り、そこで起点となってチャンスを演出。前線への縦パスを受けた選手を味方がサポートし、“3人目の動き”を絡ませながら横浜FMゴールに迫ります。
町田が優勢に試合を進める中、迎えた13分、田代選手のボールカットからボールをつなぎ左サイドの勝又慶典選手へ展開。サイドをえぐった勝又選手が中へ折り返すと、ファーサイドからペナルティーエリア内に入ってきた鈴木崇文選手が右足で豪快に蹴り込み、町田が先制しました。
さらに23分には左サイドでタメを作った柳崎祥兵選手が太田康介選手へパスを展開。その太田選手が鈴木孝選手に縦パスを付けると、鈴木孝選手が右足で追加点を奪いました。「奥に当てて連動してという形が作れていたし、それをゴール前でできていることが大きい。相手もつかまえづらかったと思う」(勝又選手)。中盤からの縦パスを一人がフリックし、トップの選手に当てた形からシュートまで持ち込む展開で、町田は前半の主導権を握りました。
しかし、試合展開は後半に一変します。後半のスタートからメンバーを3人入れ替えた町田に対し、前線への圧力を強めた横浜FMが主導権を握ります。53分にはバイタルエリアを攻略され、松本怜選手に1点を返されると、66分には自陣でボールを奪われ、最後は狩野健太選手に同点ゴールを叩き込まれてしまいます。
チャンス自体も少なく、後半開始からシュートを打てていなかった町田は66分のディミッチ選手投入から、そのディミッチ選手を1トップに据えた[4-1-4-1]へと布陣変更。苦しい展開の打開を試みます。そして迎えた75分。幸野志有人選手と鈴木崇選手のパス交換で相手のギャップを作ると、幸野選手が勝又選手へスルーパス。勝又選手が抜け出し、右足を振り抜きましたが、左ポストを直撃して勝ち越し点ならず。77分にも相手のミスから鈴木崇選手がシュートを放ちましたが、GKの正面を突いて得点できません。
そして、2-2のまま試合が終わるかと思われた92分、中盤のボールロストから右サイドを崩され、最後は谷口博之選手に逆転弾を許してしまいます。結局町田はJ1チームの意地に屈し、悔しい2-3の逆転負けを喫しました。しかし、この結果にも選手たちは前を向いていました。「本当はダメだけど、勝ったままで終わるよりも拮抗した試合になったほうがいい経験になる」とは勝又選手の弁です。
チームは1日のオフを挟み、25日からトレーニングを再開。天皇杯G大阪戦へ向けて、新たなスタートを切ります。
【練習試合結果】
11月25日(日)11:00キックオフ マリノスタウン
横浜FM 3-2 町田(前半0-2)
【得点者】
13′ 鈴木崇 23′鈴木孝
※得点者は町田のみ
【前半・先発】
FC町田ゼルビア
[4-4-2]
勝又 鈴木孝
柳崎 鈴木崇
太田 庄司
大竹 加藤 田代 三鬼
修行
【後半・先発】
FC町田ゼルビア
[4-4-2]
勝又 幸野
大竹 鈴木崇
太田 庄司
久利 加藤 田代 藤田
修行
【交代】HT 三鬼→藤田 HT 柳崎→久利 HT 鈴木孝→幸野 67′ 大竹→ディミッチ 70′ 修行→相澤 81′ 鈴木崇→酒井 81′ 久利→津田
(町田担当 郡司聡)
2012/11/26 15:45