17日、関東大学リーグ(1部)第21節が各地で行われ、首位の専修大が2位の早稲田大を3-2で破り、連覇を達成した。勝てば優勝が決まるという専修大だったが、20分にゴール前でボールを奪われ、先制点を許す嫌な展開。しかし、20試合で59得点という爆発的な攻撃力を持つ専修大は26分にMF西翼(4年)の得点で同点に追い付くと、45分にエースのMF長澤和輝(3年)の今季12得点目で逆転に成功する。55分に一度は同点に追い付かれるが、68分にMF仲川輝人(2年)のセンタリングをMF前澤甲気(2年)がヘディングで決め、再び早稲田大を突き放した。早稲田大も、その後は元U-21日本代表FW富山貴光を中心に専修大ゴールに迫るが、あと一歩及ばす。専修大が昨年の初優勝に続き、2年連続の優勝を決めた。
今季、専修大は王者となったことでさまざまな困難にぶつかった。選抜選手が多くなったことでチーム作りが遅れ、対戦相手のモチベーションも昨季の比ではなかった。守備の要であるDF栗山直樹(4年・来季千葉加入内定)などけが人の多さにも悩まされた。それでも攻撃サッカーを貫き、一人ひとりがレベルアップに努め優勝という結果をつかみ取った。源平貴久監督は「やっぱり、ディフェンディングチャンピオンというのはすごく大変だなと思った。その中で優勝できたのは選手のかけがえのない財産になると思う」と笑みを浮かべた。キャプテンのDF鈴木雄也(4年)も「先に点を取られることはあまり良くないが、それでも点を取り返せるチームは強い。少しタフになったかなと思う」とチームの成長を実感していた。次に目指すのは、大学日本一を決めるインカレの連覇。「日本一を取るためにやってきた。目の前の一戦一戦をしっかり戦って、もう一度日本一を取りたい」(鈴木)と次なるタイトルに意欲を示した。
■コメント
源平貴久監督(専修大)
「去年優勝したことで周りのチームが向かってくるモチベーションがすごくて、やっぱりディフェンディングチャンピオンというのはすごく大変だなと思った。その中で優勝できたのは選手のかけがえのない財産になると思う。やはり大学で勝つためにはCBに良い選手がいないとなかなか勝てない。その中で栗山直樹(4年・来季千葉加入内定)の離脱は痛かった。今日の失点で、6試合連続で最初に失点を食らっている。それでもひっくり返したり、追い付いたりできているのはチームとしての成長かなと思う。それと個の力で抜けている選手が2、3人いるので、その子たちのおかげ、というところはある。あと1年生のGK福島(春樹)がすごく大きかったかなと思う。苦しいときに何発もファインセーブしてくれた。彼がいなかったら簡単に失速していた。前の選手以上にMVP級の働きをしたくれたかなと思う」
MF 7 長澤和輝(専修大/3年)
「今年は去年みたいに連勝できたわけではないし、個人的には我慢のサッカーだった。その中でもしっかりチームで改善するところはして、優勝につなげられたので、うれしく思う。ただ、自分たちが目指しているサッカーが完全にできたわけじゃない。全然満足のいく内容ではない。ここでみんなも満足することはないと思う。今日の試合は個人としてもっともっとできた。だから悔しい思いはある。もっと練習をします」
MF 10 仲川輝人(専修大/2年)
「2連覇というのはなかなか経験できることではない。このチームでプレーできて良かったなと思う。(今年の個人目標は得点王だったが、現在トップの赤崎秀平選手とは3得点差。諦めていない?)そうですね。最終節の中央大戦で爆発できればと思います。まだまだ全然諦めていないです!」
(BLOGOLA編集部)
2012/11/18 10:18