9日、日本代表MF本田圭佑がACミランの全体練習に参加し、初めて戦術メニューに加わった。この日は日本メディアに向けてミラン側が練習を約45分間公開。集まった報道陣も約100人近くに上るなど、相変わらずの注目の高さだった。
現地時間の14時45分にトレーニングが開始。ウォーミングアップが始まる中、本田はピッチ横でシルビオ・ベルルスコーニ会長の娘で、ミランの代表取締役を務めるバルバラ・ベルルスコーニ氏と会話を交わした。そして一度クラブハウス内に入り、本格的にグラウンドに足を踏み入れたのは15時ちょうどだった。
一人、全体から離れてボールタッチを確かめながら軽いドリブルを繰り返した本田。再び室内に入ったがすぐに出てくると、今度は白いビブスにオレンジ色の新たなスパイクで登場。すでに始まっていた戦術練習に、遂に参加した。
9人で布陣を組み、また対人相手もいない変則的なメニューだったが、本田は1トップ+2シャドーの右シャドーに入り、最前線のパッツィーニ、左のロビーニョと攻撃ユニットを組んだ(FWバロテッリ、MFカカは別組)。いきなりMFノチェリーノのパスに左足で反応してゴールネットを揺らすと、その後も中盤に下りてボールをさばき、サイドに展開後にゴール前に侵入する動きなどを繰り返した。チームメートからは「ケイスケ!」と声が飛ぶなかでプレーし、シュートは合計3本。メニュー中は常に横に寄り添った英語を話せるコーチをとおして、頻繁に飛んだアッレグリ監督の指示を聞き入っていた。
約15分足らずでこのメニューは終了し、本田は再び全体から離れて今度はピッチ横に設けられた坂道でシャトルランニングを開始。フィジカルコーチが付きっきりの中、何本も登り坂を走り抜けていった。
ここで練習公開は終了し、報道陣は敷地外へ。戦術練習に部分合流はしたものの、リーグ戦3日前のこの時点で対人プレーなどを行わなかったことから、週末のサッスオーロ戦の出場はやはり微妙な見込みとなったと言える。ただ、ミランの一員として初めて本格的な練習メニューに参加し、デビューに向けた第一歩を示したことは確か。そして、集まった報道陣の数や、普段は練習場のミラネッロに姿を現すことが珍しいとされるバルバラ氏の訪問を受けたことも含め、ビッグクラブ・ミランにとって、本田が改めて大きな期待を抱かせる存在であることを証明した。
(写真・文:西川結城)
(BLOGOLA編集部)
2014/01/10 00:41