27日に大分との契約満了が発表された宮沢正史が、報道陣の前で静かに思いを吐露した。
「さみしいし、悲しく悔しい気持ちでいっぱい」。3年間、キャプテンとして強い精神力で自身を律し前を向いてきた宮沢が公式に口にした、初めての感情だった。
11年、平均年齢22.3歳の若いチームで唯一の30代としてキャプテンに就任。翌年は経営難のクラブが県民や政財界に支援を募り、それに応えなくてはならない重圧の下で戦った末に、プレーオフを制し見事J1昇格を勝ち得た。辛苦を乗り越えた分だけ、シャーレを掲げる輝かしさはひとしおだった。苦しかった今季もチームを懸命にまとめた。ひとり悩んだ時期もあったに違いないが、公式の場では決して弱音を吐かなかった。
29日発売の本紙に宮沢のコラムが載ることを伝えると「読みます」と答えた。リーグ終了後も、天皇杯を残すチーム。元日に再び、宮沢の手にトロフィーを掲げさせたい。
大分の選手名鑑(クラブ公式サイト)
(大分担当 ひぐらしひなつ)
2013/11/28 17:31