29日、鹿島はG大阪と対戦します。このカード、本紙でも大々的に扱われていますが、鹿島は守備にメスを入れるため、どうやら新システム4-2-3-1で万博に乗り込みそうです。このシステムは今週火曜日と木曜日の紅白戦で行なっていましたが、その肝は「相手のボランチの消し方だと思う」と本田選手。G大阪の遠藤選手を中心としたパスワーク、そして、バイタルエリアのスペースを封殺するための守備に時間を割いていました。
そこで、“あえて”、サブ組のボランチとしてプレーした増田選手にお話をうかがいました。増田選手は、主力組の4-2-3-1に対してどう感じていたのでしょうか。「主力組の4-2-3-1と対峙してみて?」と率直な感想を問うと、「まだまだ、急にやってうまく100パーセントでできるわけじゃない。すぐに結果が出るか分からないけど、監督が守備の約束事を決めてくれるというのはチームとしても意思統一しやすいもの。うまくやる、やらないは別として、大事なことだと思う」と前置きした上で、具体的に話してくれました。「あのフォーメーションは相手のボランチを抑えるのが1つの焦点だと思いますが、実際、相手のボランチとしてプレーして攻撃しにくかった部分はあったのでしょうか?」と質問。
「全然フリーでボールは持てるけど、高い位置でパスが出せなかった。ハーフウェーラインを越えたあたりの高い位置からパスが出しにくかったイメージが強いですね。そこからはサイドしか(パスの出しどころが)無かった印象ですね」
短期間ながら着手した守備の改善は少なからず進んでいる様子。また、そもそも調子の良さそうな増田選手です。自身についても「まずはチームのやり方に慣れた部分が大きい。いろいろ考えさせられた分、それが生きているのかなとは思う。ただ、(小笠原)満男さんと(柴崎)岳とポジションを争う中で、あの2人にはまだ追いつけていない。あの2人の連動性とチームとしてのプレーは、自分はまだまだできていない」と話していました。変化のあるチームの中で、自身もスタメンを奪い返すために「チャンスで結果を出し続けること」を強調していました。
相手の攻撃を煮詰まらせることができれば、“良い攻撃”にもつながるはず。静かにチラつく「残留争い」の文字を一掃するため、伝統の4-4-2から4-2-3-1へシフトする今節は要注目です。
(鹿島担当 村本裕太)
2012/09/28 19:04