栃木名物の雷さまも応援に駆けつけてくれたのでしょう。突然のゲリラ豪雨に見舞われた前節・横浜FC戦は、見事な試合運びを見せて快勝。ちなみに、試合の中断が決まった際の両サポーターの反応は両極端でした。
そんな一戦で喉から手が出るほど欲しかった先制点を挙げたのは杉本選手。一瞬のワンフェイクで相手DFをかわした、技ありの今季2得点目でした。
「初めはトラップして左で打とうかなと思っていたんですけど、相手も後手で必死に来ていたので、切り返してうまく流し込めたかなと思います」
杉本選手の得点センスはチーム随一でしょう。紅白戦やトレーニングマッチを見ていると、そのシュートのうまさは抜群に目立ちます。毎回のように得点を決めており、その多くがゴラッソ。練習での存在感を示した“必然の一発”だったように思います。試合前の本人はシュート数の少なさを感じており、「そんなことないですよ(笑) 全然ダメです。そのためにもシュートはもっと打たないとなんで……」と謙遜していましたが、実は「大学から(ポジションが)サイドになった」そう。「大学まではFWかトップ下をやっていた」と聞いて、なるほど合点がいきました。主将を務めた拓殖大学時代(2009年)には、関東大学2部リーグでMFながら11点も挙げていますからね。
ちなみにこの日(横浜FC戦当日)は、松田監督52歳の誕生日でもありました。それも、誕生日の勝利は初めての出来事とのこと。杉本選手は「(試合の)前の日に知りました」と笑っていましたが、監督の先発起用に応えた先制弾は間違いなく“誕生日プレゼント”への呼び水となったことでしょう。
(栃木担当 村本裕太)
2012/09/06 20:49