「俺が代表に選ばれたらチャンスはあるからしっかりやれよ!」。昌子選手は、日本代表に選出される前の岩政選手からそうハッパをかけられたそう。
4日、そんな言葉どおり、ナビスコ杯準決勝・柏戦へ昌子選手の先発出場が確定的となりました。本人も「ドラマチックな感じ」と形容するこの試合は、待ちに待った大舞台。負傷により中田選手と山村選手がそろって長期離脱を余儀なくされ、岩政選手も代表でチームを離脱と、様々な巡り合わせを経てつかんだ千載一遇のチャンス。だからこそ、一層責任感を強めています。
「自分にチャンスが訪れていることは分かっている。あとは自分次第。これを逃したくない。人生を懸けてやる」
とはいえ、信頼を得てこそ訪れる出場のチャンス。ルーキーイヤーだった昨季にも同じような状況はありましたが、出場機会は天皇杯の2試合のみ。CBを本職としない青木選手や新井場選手、當間選手(現栃木)にことごとくその席を明け渡し、痛烈に悔しさをにじませていました。しかし今季はすでにリーグ戦デビューも果たすなど、A契約移行まで残り53分。前節・神戸戦の後半ロスタイム、1点リードの状況で投入されたことからも、ジョルジーニョ監督の信頼がうかがえました。「『お前はまだ2年目だから』とも言われるけど、そうじゃない。年数は関係ない。来季は植田(直通)も来る」。昨季の苦い経験を経て、どこか精神的にも強くなった気がします。
4日の練習後にはジョルジーニョ監督に声をかけられ、真剣に指示を受けていました。5日、満を持してカシマスタジアムへ乗り込む昌子選手に注目です。
(鹿島担当 村本裕太)
2012/09/05 15:20