J3参入3年目の昨季、一時は10戦負けなしで首位に肉薄するなど、C大阪U-23は過去最高の7位と飛躍のシーズンにしてみせた。そこで活躍した舩木翔と瀬古歩夢が現在はトップチームでプレーしており、森下怜哉(栃木)、喜田陽(福岡)、米澤令衣(鹿児島)といった昨季の躍進を支えた選手たちも、J2リーグに“ステップアップ”。「3シーズン、U-23をやらせてもらった成果は出ているかなと思う」と、今季が4年目の指揮となる大熊裕司監督は語る。
一方で、そういった選手たちが抜けたことで、今季はまたイチからのチーム作りを余儀なくされた。負傷者も出ており、開幕戦は、2種登録されたU-18所属の選手を多く起用せざるを得ない状況だ。厳しい戦いを強いられる可能性もある。ただし、昨季も当時高校3年生の石尾崚雅(金沢)がメキメキ頭角を現し、森下とともに守備の屋台骨を支えた。今季も“原石”の成長に期待を懸けつつ、トップチームでも経験を重ねているU-23のキャプテン西本雅崇や、成長著しい中島元彦や山根永遠、茂木秀といった選手たちがチームを固め、さらなる飛躍を目指す。
U-23は、トップチームへつながる登竜門でもある。強化部の野口裕司フットボールオペレーショングループグループ長も、「現在、翔と歩夢が使われているように、ロティーナ監督もU-23の選手は注目している。シーズン中にトップチームへ上がる選手も出てくると思う」と今後の展望について話す。
“育成と結果”を追い求めるチームのポリシーは今年も変わらない中、昨季J3最少失点を記録し、J3参入後の2年間で3位、4位と好成績を残している沼津とぶつかる開幕戦は、若きC大阪U-23にとっては“チャレンジ”の一戦。「現状を知るいい機会」(大熊裕司監督)となる試合に、思い切って挑む。
(写真は赤髪にして周囲を驚かせた山根永遠)
(C大阪担当 小田尚史)
2019/03/08 20:05