黒木聖仁が恩師への感謝を語った。
19日に高木琢也監督の今季限りでの退任が発表された。黒木が最初に長崎にやって来たのは14年途中。C大阪で出場機会を得られていなかった中での移籍だった。長崎では1年半で58試合に出場。サッカー選手としての輝きを取り戻した。それだけに黒木にとって高木監督は「拾ってもらった身として本当に感謝しているし、サッカー選手として自立させてもらった」という存在であり、「(長崎への移籍が無ければ)いまごろはもう、サッカーを辞めていたかもしれない」と話す。
高木監督の指導について、「高木さんの下で指導を受けて、中途半端だった選手が自立していくことが多いのはやっぱり、高木さんの厳しさがあったからこそ、成長できたんだと思います」と振り返る。しかし、黒木は今でも高木監督と接するときには緊張するという。「サッカーに対して、厳格な人なので常に緊張してしまう。高校のときの監督に会うときもそうなんですけど(笑)」。ただ、そんな黒木も最後は感謝の思いをしっかり、伝えたいと話す。
「本当に感謝しているし、プレーでその気持ちは見せたいと思っています。でも、最後は何とか『ありがとうございました』ということを伝えたい。最後、少しでもしゃべれればいいかなと思います」、照れ屋な黒木らしく、少し、気恥ずかしそうに思いを明かしてくれた。
「自分としてはここに帰ってきたのに、降格させてしまう形になって、何もできなかったという気持ちがある」と話す黒木だけに降格が決まり、喪失感は大きかったと話す。それでも、残り2試合、恩師と一緒に戦える機会がある。気持ちを奮い立たせるには十分なはず。プレーで、そして、言葉で感謝の思いを表現しなければならない。
(長崎担当 杉山文宣)
2018/11/21 19:02