讃岐は前節、アウェイでの愛媛戦でドロー決着。11試合ぶりに無失点で抑えると同時にリーグ戦での連敗を5でストップ。リーグ終盤戦に向けて明るい兆しを見いだした。
讃岐は今季、ポゼッションや高い位置からのプレッシングなど、これまでとは一歩踏み込んだ能動的な戦術を試みていた。しかし、北野誠監督は「攻めているときに中途半端な(ボールの)取られ方をして失点をしている」と課題を挙げ、「それだったら守ってカウンターのほうがいい」と立ち返ったのが讃岐の“原点回帰”とも言える堅守速攻スタイルだった。
勝利にこそ手は届かなかったものの、自陣で固い守備ブロックを形成し、ボールを奪えばシンプルにカウンターへと打って出るなど要所でチームとしての持ち味を発揮。過去全敗だった敵地での愛媛戦で記念すべき“初”勝点をゲットした。
守備重視の戦術ゆえ、我慢の時間帯が増えてしまうことで、かつては一部サポーターからこのスタイルに対し否定的な声もあったが、チームの守護神GK清水健太は堂々と胸を張る。
「今回のW杯でもそういうチームが多かったし、世界的に見てもしっかり守備をしないと勝てない時代になっている。決して恥ずかしい戦術ではないし、自信をもってやれる」
チームは現在リーグ最下位。讃岐らしさを再び取り戻し、まずは降格圏脱出を試みる。
(讃岐担当 松本隆志)
2018/09/12 12:01