3連勝がかかった今節、福岡の相手は7戦負けなしと好調で、そのうちの5試合が無失点という堅守が武器の栃木だ。その堅い守備ブロックを崩すためには、前回対戦(第7節/2〇1)のときのように相手のスキを突いてチャンスに作り出すため、また栃木の威力抜群のセットプレーを抑えるためにと、攻守それぞれで“高い集中力”が求められる。
そしていま、チームの中で抜群の集中力を発揮できる選手がいる。篠原弘次郎だ。
第5節の東京V戦から第20節の大分戦までCBとして16試合連続で先発していた篠原は大分戦での行為が「乱暴な行為」と「極めた反スポーツ的な行為」とされ、2試合の出場停止処分が下された。その処分対象となった第21節の町田戦と第23節の讃岐戦以降、篠原が先発したのは第25節・徳島戦の1試合のみとなっている。
そして前節の水戸戦で岩下敬輔の負傷交代によって途中出場、約30分をプレーして無失点勝利に貢献した。岩下のケガの具合にもよるが、水戸戦での働きを含めて考えると篠原の今節・栃木戦での先発出場の可能性は十分にある。そんな状況の中で話を聞くと、篠原は厳しい表情でこう語った。
「あれからというもの、自分に自分でかなりのプレッシャーをかけながら日々を過ごしている。何としてもはい上がりたいから。そして訪れたチャンスは何が何でもモノにしたい」
前回対戦時には、動き出しの鋭さにある栃木の大黒将志を高い集中力を維持して見事に抑えた。そして現在、自分を追い込みながら信頼の回復に努めようとする中で発揮される集中力もまた半端ないレベルのものとなるはず。好調・栃木との一戦、ぜひ篠原のプレーに注目してもらいたい。
写真:島田徹
(福岡担当 島田徹)
2018/08/15 15:22