「『うれしい』しかないです」
14日の練習後、報道陣に取材対応した札幌のMFチャナティップは開口一番、そう発した。昨年7月から来年1月31日まで、ムアントン・ユナイテッド(タイ)からの期限付き移籍でのプレーとなっていたが、来年2月1日から完全移籍となることが13日に発表されたことを受けてのコメントだ。
「いいチームメートやスタッフ、サポーターがいるチームで続けてプレーができるのはうれしい」とした上で、「ムアントンにも感謝したい」と古巣への気持ちも言葉にした。昨年7月に加入し、ただちにチームの主軸となった“タイのメッシ”。練習場である「宮の沢 白い恋人サッカー場」にも、チャナティップの姿を見るべく足を運ぶタイ人観光客の姿を多数、目にするようになった。クラブを取り巻く環境をも大きく変えてみせたのが、身長158cmの小柄なタイ人アタッカーだ。
今季はセルビア人(オーストリア国籍)のペトロヴィッチ監督が新たに就任したが、その能力は変わらず高く評価され、開幕から攻撃の軸としてプレー。貴重な場面で得点を挙げるなど、質の高いプレーを見せ続けてきた。「このメンバーでタイトルを獲りたい。どの大会でもいいから、札幌で優勝したい」と発するチャナティップは、「高い集中力で挑みたい」と、18日のリーグ再開初戦(川崎F戦)についても言及。完全移籍決定を機にさらにモチベーションを高めている様子だ。
(札幌担当 斉藤宏則)
2018/07/14 20:19