「山雅は自分が3年間いたクラブ。栃木に移籍してから成長した姿をアルウィンのサポーターに見せたいです」
和田達也は大阪の興國高校を卒業した13年に松本山雅に加入。卒業前に練習や練習試合に参加しながら猛アピールすると、反町康治監督から直々に声がかかって加入を勝ち取った。
だが、在籍した3年間で松本での公式戦出場は3試合、数分間の出場に終わった。
「悔しい思いをした3年間でもあったし、全然ゲームに関われずソリさん(反町監督)の期待に応えられなかったという思いがあります。今節、いまの自分をソリさんにも見せることができたらと思っています」
和田は松本との契約が終わった16年に栃木に加入。1年目は出場なしに終わったものの、2年目の昨季は明治安田J3第6節にリーグ戦初出場を果たすといきなり決勝ゴールを導くアシストを記録。持ち前の俊敏さと鋭いドリブル、小柄ながらハードに戦える魂を持った選手としてメキメキと頭角を現し、合計11試合に出場した。
今季はチームとともに昇格したJ2でここまで6試合にスタメン出場、ベンチ入りするのはもう当たり前という存在にまで成長を遂げている。
そんな右肩上がりの成長曲線を描きながら迎える今節の古巣戦。和田にとってはまさにいまの自分を見せるときがやってきた。
「でも、相手が山雅だとかアルウィンだとか、そういうのは意識せずに、チームが開幕から続けてきたことをハードワークしながら出して、球際で戦うことも意識して、しっかりと戦い切りたいです。アルウィンはたった一つのプレーで流れが変わるんです。最後の時間はスタジアムがさらに盛り上がってくるから山雅の流れになる時間が来ると思う。チームで我慢しながら最後まで隙を見せない戦いをしないといけないと思います」
古巣、そしてアルウィンを知る和田が、この3年間で磨いた自身のプレーを引っ提げて、いざ敵地に乗り込む。
写真:鈴木康浩
(栃木担当 鈴木康浩)
2018/06/01 21:03