ゴールを決めた後は「敬礼」ポーズがお決まりとなっている名古屋のホーシャ。25日の明治安田J1第10節・清水戦のゴール後は、右手を大きく振って大きな雄叫びを上げた後に敬礼ポーズを決めた。そこには、苦しいチームを助けたいと言うホーシャの強い思いが込められていた。
ホーシャの敬礼ポーズは、3年前に亡くなった警察官だった兄へ向けたもの。サッカーを始めるきっかけを作ってくれた人物で、生前も敬礼ポーズで挨拶をかわしていたそうだ。
「あのパフォーマンスをすることで気力が沸いて、その後の体力も持つんだ」とホーシャ。ただ開幕戦のゴールよりも、今回のパフォーマンスは明らかに力がこもっていた。
「クオリティだけで勝てるわけではない。気持ちが必要なんだとチームメートに伝えたかった。みんなでこの苦しい状況を乗り越えようという思いを込めた」(ホーシャ)
リーグ戦6連敗中だった清水戦。ホーシャのゴールも虚しく連敗を『7』に伸ばしてしまったが、ホーシャはこれまでで一番の手応えを感じたと言う。「DFから見れば、Jリーグで出た試合の中では一番良かったと思う。ミスをしてはいけないところでミスをして、相手にボールを与えて、まだディフェンスラインがバラバラな状況でカウンターを喫して失点した。ミスを減らせば勝ち点も取れるし、試合も勝てる」
そして、もっとあのポーズを見せたいと意気込みを語るホーシャには、日本での大きな目標がある。名古屋グランパスを優勝させること、ACLの出場権を獲得させること、そしてポジティブな形で自分の名前を残したいということ。そのためには直近6試合のうち5試合で3失点している守備の修正は喫緊の課題だ。常にフォアザチームの精神で、ディフェンスリーダーとしてチームを引っ張るホーシャの力は欠かせない。
(名古屋担当 斎藤孝一)
2018/04/27 13:40