今季、京都に加入した増川隆洋がJリーガーとしてのキャリアをスタートさせたのは、いまから15年前。福岡のルーキーとして03年のJ2開幕戦で途中出場を果たしたが、その開幕戦の相手は、京都が今節対戦する水戸だった。実は、現チームメートの田中マルクス闘莉王がその年の水戸に所属しており、増川のデビュー戦で二人はマッチアップを繰り広げている。
当時まだ21歳だった闘莉王は増川に強烈な印象を与えたようで、「アイツ(闘莉王)、ヘディングがすごく強くて(笑)。競り合ったときに、『コイツすげぇ』って思いましたね」と振り返る。「試合の流れも分からずにバタバタしていていましたけど、最初に公式戦に出た大事な一歩。そこが僕の始まりだったと思う」。その試合は大事な思い出となっているようだ。
その後、二人は名古屋でチームメートとなり、CBでコンビを組んでいた10年にはJ1制覇を達成。増川は、「アイツが合わせてくれた部分もあったと思いますけど、お互いの相性がすごくマッチしていた。お互いのいい部分を出し合えたから優勝ができたんだと思っていいます」と、二人の名コンビぶりを自賛する。
今季、京都で再びチームメートとなった二人だが、ケガで出遅れた増川はまだ公式戦の出場がない。だが、ここ5試合はベンチ入りが続いており、「しっかりと準備はしている」と話すように臨戦態勢は整っている。
15年前に初対戦した水戸戦で、今度は仲間として二人がプレーする可能性もありそうだ。「早く一緒にピッチに立って、力を合わせて勝利をつかみたいですね」。増川も、それを楽しみにしている。
(京都担当 川瀬太補)
2018/04/25 17:17