京都の10番が、ついに実戦復帰を果たした。昨季9月の明治安田J2・第35節・千葉戦で左膝蓋腱を断裂して手術を行い、それ以降リハビリを続けていたFWエスクデロ競飛王が、26日に京都が近畿大と対戦した練習試合に先発出場。1本目の45分間をまるまるプレーし、元気な姿をサポーターに披露した。
今季のチーム始動日からボールを使ったメニューをこなすなど、退院後は順調な経過を見せてはいたが、低下した筋力のリカバリーを含めたリハビリを地道に続け、ようやく実戦復帰にこぎつけた。「トレーナーさんからは30分と言われていたけど、いけそうだったので45分やらせてもらいました」。そう晴れやかな顔で話す試合後の言葉が、エスクデロの完全復活が間近になってきた何よりの証だ。
ゲームでは、立ち上がりから激しいコンタクトプレーで持ち味のパワーを見せつけ、MFマティアス・カセラスの強烈なシュートを引き出し、鋭いキラーパスを見せるなど、何度もチャンスを創出した。「ちょっと(パスが)ズレた場面もあったので、(患部の)ひざにオイルをつけないと(笑)」。冗談も交えながら、約半年ぶりの実戦で得た好感触を口にする。
「自分がイメージしていたプレーは全部できている。すごくいい感覚。前を向いたときのスピードはもっと上げていかないといけないけど、それ以外のキープ力とかボールの感触とかは何も忘れていなかった。さすがにサッカー選手だなと思う(笑)。あとはしっかりとケアをして、これを保つこと」。
離脱期間が長かっただけに、久しぶりの実戦後のリバウンドも心配だが、本人は次節・讃岐戦での公式戦復帰も視野に入れている様子。「練習試合に45分出て、また2週間プレーできなかったら何の意味もない。しっかり準備をして、次の試合からメンバーに滑り込めるようにアピールしたい」と力を込める。
練習試合は1-2で近畿大に敗れた京都だが、この試合ではエスクデロをはじめ、カセラス、MF荻野広大、DF増川隆洋の負傷離脱組が一斉に実戦復帰している。現在J2・19位と開幕ダッシュには失敗したものの、反転攻勢の態勢は整いつつある。
写真:川瀬太補
(京都担当 川瀬太補)
2018/03/27 07:00