「1シーズンで2回目(の監督交代)というのは僕自身も経験したことがなかった。交代する前の練習も雰囲気良く、みんなで『頑張ろうね』という感じでやっていたので、正直すごくビックリはしました。こうなったのも、自分たちの責任があると思うので、クラブの覚悟というか、このままだとダメなんだぞという一つのアクションでもあったと思います。それを選手が感じ取って、チームで頑張っていかないといけないと感じました」
そう語ったのは、大宮の生き字引的存在でもあるMF金澤慎。長い在籍の中でも初の経験となる1シーズン2回目の監督交代は、チームに衝撃を与えるとともに、残り3試合への決意をあらためて促すものとなった。
8日は石井正忠新監督の下での練習2日目。前日はフィジカルトレーニングのみとなったが、この日はより実戦的なメニューにも取り組んだ。攻守ともにシンプルさの増した印象があり、短い期間で結果を残すことにフォーカスする姿勢は明白。チームを引っ張る一人として、金澤も新指揮官のメッセージを正面から受け止めている。
「あまりたくさん、いろいろなことをやろうという感じではないですけど、その中でもサッカーのやり方というのはしっかり示してくれていました。みんなそれをしっかりとやろうという意識はしていたと思います。短い時間の中ですけど、みんなで監督のやろうとしているサッカーをしっかりできるようにしないといけないと感じました」
石井監督の“色”は選手にかける言葉にも出ている。「ブレず、さらっと『残り3試合、全部勝つ』と言ったので、そのことだけを考えているんだなと感じました」と金澤。迷いなき指揮官の下、再び団結して残留を目指す大宮の戦いが始まった。
(大宮担当 片村光博)
2017/11/08 17:34