今節・アウェイ松本戦への遠征出発直前。愛媛・河原和寿の表情はいつも以上に涼やかだ。
黒のオシャレなシャツにカジュアルなデニムパンツ。この出で立ち、実は私服ではなく、この7月からチームに支給された遠征用の移動着なのだ。
遠征の移動着といえばスーツが定番。愛媛もこれまではスーツが移動着だったが、この夏からカジュアルスタイルに方向転換。「スーツが主流でこんなカジュアルな移動着は少ない。みんなでまとまって着ているとよりオシャレ感が増して良い」(河原)と選手たちにも好評だ。
実はこの移動着、今季よりクラブの社長に就任した村上忠社長が経営する「RA.SHIN.K(ラシンク)」というアパレルブランドのもの。シェイプされた体を持つ選手たちが着るとそのシルエットはさらに美しく映えるが、熟練の職人による細やかな作りゆえに「一人分だけでもけっこうな金額になる」(河原)とのこと。しかし、村上社長は選手、スタッフ全員に支給した。
「サッカーだけじゃなくて、こういう身だしなみのところから社長が先頭を切ってやってくれていることには本当に感謝」と河原。だからこそ「そのぶん、しっかりと結果を出して社長に恩返しをしないと」とその“男気”に対し、プレー、そして結果で応えたいと意気込んでいる。
写真:松本隆志
(愛媛担当 松本隆志)
2017/07/21 19:49