実現すれば、8年ぶりとなる佐藤勇人、寿人の“双子対決”が期待される11日のJ2第3節・千葉vs名古屋。そこに注目が集まりがちだが、千葉の勇人がプロ18年目のベテランらしい示唆に富んだ話題を提供してくれた。
今季から指揮を執るフアン・エスナイデル監督と、03年に千葉の監督に就いたイビチャ・オシム元日本代表監督。二人の就任当時の状況が「ダブる」というのだ。いまも当時も難易度の高い戦術に取り組んでおり、「『これ実際、試合が始まったら無理だろ』と不安から入る選手が多い」ことも重なる。ところが、そんな不安がある中、14年前は「強いチームに勝つことで『いけるかも』という自信になり、そこから始まった」とクラブの黄金期を築いたオシム時代の幕が開けたという。
その経験があるからこそ、名古屋戦はただの一試合以上の重みを感じている。「J1昇格の有力候補に、いまトライしていることがしっかりできて、勝ち点3を取れると大きな自信も得られる。それを毎試合できれば、一気に伸びるのではないか」。千葉のバンディエラはチームの飛躍のため、価値ある勝利だけを見据えている。
(千葉担当 大林洋平)
2017/03/09 19:21