前節のJ1・2nd第15節川崎F対広島の65分、広島・塩谷司が放ったFKがネットを揺らしたが、判定はノーゴール。蹴った瞬間にオフサイドポジションだった広島の選手にボールが当たったというのがその理由だった。だが、映像を見返してみるとそうではなく、川崎Fの大島僚太に当たってネットに吸い込まれている。ゴールを守っていた川崎F・新井章太も「あれは普通に僚太に当たって、入りました」と振り返る。
また中村憲剛は、「僚太に当たって入っていた。上から見るとピッチの(広島の)選手には当たっていないのは分かるし、オフサイドラインに広島の選手が全員出ている。ただ、副審は目の高さ(で判定するもの)だから。章太の反応の仕方も含めて、誰かに当たったと判断してもおかしくない」とノーゴールとなった理由を分析した。
ちなみにゴールを割られた新井と塩谷は、国士舘大の同級生。ミックスゾーンで話ができなかったため、試合後に電話で会話をしたと新井は明かした。「(塩谷に)『一つだけ言えるのは、あれはゴールだから』って言われて。でも、俺も『いや、そのとおりだよ。何でゴールじゃないか分からない』と言った」。こんなやりとりが行われたようだが、いずれにせよ”入っていた”ゴールが取り消され、その後に決まった得点で川崎Fが勝利をしたのは事実。運も味方をしたこの勝利を、川崎Fは終盤戦の優勝争いで無駄にしてはいけない。
(川崎F担当 竹中玲央奈)
2016/10/29 07:36