本田圭佑の欠場で注目されるトップ下だが、香川真司と中村憲剛という特徴の異なる二人が候補となる。
香川に関して、アルベルト・ザッケローニ監督は「よりセカンドトップに近いタイプ」と評価している。それだけに、「中盤でバランスをもたらせる」(ザッケローニ監督)中村憲をトップ下で先発させ、流れを変えたい展開で香川を中央にシフトするのがヨルダン戦での基本線となりそうだが、それも今回のカナダ戦のパフォーマンス次第で変わりうる。
香川は「周りを生かしながら、自分がもっと生きるように要求していきたい」とこれまで以上に攻撃を引っ張る意欲を示す。その一方で中村憲も自分の特徴を認識した上で「自分に足りないのはゴール、そしてゴールに絡むところだと思うので、そこはもっと貪欲にやりたい」と自らに課題を課している。中村憲がトップ下にいることで、後ろで組み立てる遠藤の負担が減り、香川やサイドの選手が動きやすい状況を作れるが、自分からバイタルエリアに出て行く、「チャンスだと思った時にペナルティーエリア内に入って行ける」(中村憲)プレーが少ないのは確か。結局、ゴールを奪わなければ勝ち点3を引き寄せられない。そのためにカナダ戦で両者がどういう働きを見せるのかが、ヨルダン戦に向けたザッケローニ監督の決断を左右することになるだろう。(文・河治 良幸/写真・六川則夫/エル・ゴラッソ 3月22日・23日号より抜粋)
(BLOGOLA編集部)
2013/03/21 20:30