2日、埼玉県内で6日に行われるロシアW杯最終予選・イラク戦(埼玉)に向けた合宿を開始した日本代表。先月29日に発表したメンバーの中から、武藤嘉紀(マインツ)と宇佐美貴史(アウクスブルク)が負傷により辞退し、代わりに齋藤学(横浜FM)が招集された。
今季、J1で現在8得点を挙げ、直近のリーグ戦(J1・2nd第14節・甲府戦)ではチームの全4得点に絡む2ゴール2アシストを記録。堂々の代表復帰だ。
いきなり練習初めの円陣で、「ひざにテーピングをしていたら、監督から『なんでキャプテンマークをそんなところにしているんだ(笑)』と言われた」とヴァイッド・ハリルホジッチ監督からの最初の洗礼?を浴びた。
今季は好調をキープ。持ち前のドリブル突破もキレ味が増し、さらに難しい体勢からのファインゴールや好パスでのアシストと、ドリブルだけではない攻撃プレーを披露している。
「一番自分がアピールしたいところは、攻守の切り替えの速さ。ボールを持って仕掛けることに関しては、代表にはうまい選手がたくさんいる。自分の武器はそれだけではない」と、現在横浜FMで体現する引き出しの多いプレーを、代表でも表現しようとしている。
出場の出番が少ない海外組を優先した人選に対して、さまざまな意見が飛んでいるハリルジャパン。しかし、2年前のブラジルW杯のメンバーとして、現地で悔しい経験をしている齋藤は声高にこう話す。
「一つのチームになったら、海外組とか国内組とかは関係ない。個々に良さがあるし、それを出し合って初めて良いチームになる。そういう意味でも、僕は良さを出したい。チームが一つになった上で、自分がプラスに存在になれれば良い」
宇佐美、武藤の不在で、齋藤は日本の試合の流れを変える交代カードとして貴重な存在に浮上した。彼が代表初ゴールを挙げたのは、今から3年前の13年7月の東アジア杯・豪州戦。イラク戦だけでなく、その後に待つ厳しいアウェイ戦でも、絶好調・齋藤はキレあるプレー炸裂させる準備ができている。
文:西川結城(エルゴラッソ日本代表担当)
(BLOGOLA編集部)
2016/10/02 21:08