29日、ロシアW杯アジア最終予選のイラク戦(10月6日)と豪州戦(同11日)に臨む日本代表メンバーが発表された。
負傷していたDF長友佑都とDF槙野智章が復帰したほか、今季からフランスのメスに移籍したGK川島永嗣も復帰。また、中盤では鹿島のMF永木亮太がハリルジャパン初招集された。
今回のメンバーでトピックとして挙げられる選手は2名。GKの川島と、MFの永木だ。
まず川島は今夏にフランスのメスに移籍するも、リーグ戦出場には至っていない。現在セカンドチームでの試合にのみ出場する状況だが、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が彼に求める役割はむしろピッチ外にあると明言した。
「エイジ(川島)はグループの中では特別な存在で、発言力もある。チームに良いスピリットをもたらせる。リーダーで経験もあり、厳しい戦いの中では彼のような存在感が必要になってくる。この2試合は、今までよりもメンタルを強調していかないといけない。そのためにエイジを入れた。彼は以前もプレーはしなくても、しっかり選手に話をして全員のモチベーションを上げた。ある選手をメンタルプレーヤーとして使うとは、世界中のチームでもよくあること。もちろんエイジを観光客としてみなしてはいない。すぐに先発は難しいが、特別な役割を与えたい」
そして、中盤ボランチの位置にはJリーグで好パフォーマンスを披露する永木が初選出となった。J1の各試合には、毎節代表のテクニカルスタッフが派遣され、そこで各選手のプレーがチェックされる。その中でも永木は、プレーアベレージの高い選手という評価を得ていた。
「だいたい、毎節約50人の選手の調査と分析をしている。永木、齋藤(学)、中村(憲剛)、大島(僚太)、小林(悠)、そして私は中島(翔哉)と井手口(陽介)も好きだ。こういう選手たちを追跡する中で、永木は毎週のレポートで常に良い選手という評価でしたので、今回呼んだ。彼はしっかりボールを奪える選手で、デュエルも怖がらない。代表でどこまで戦えるか。例えばオーストラリア戦で必要になるかもしれない」
ピッチ内外で既存のメンバーに刺激を与えられるか。彼らの存在が、閉塞感のあるチームに変化を加える。
文:西川結城(エルゴラッソ日本代表担当)
(BLOGOLA編集部)
2016/09/29 18:47