今節、J1・2nd第13節・大宮戦では鳥栖のマッシモ・フィッカデンティ監督がベンチ入りすることができない。前節、広島戦で判定に抗議する際、ピッチ内に立ち入り、退席処分を受けたためだ。リーグ戦で連敗中という苦しい状況の中で指揮官を欠くことになった。
しかし、フィッカデンティ監督自身に暗い様子はまったくない。「ブルーノ(・コンカコーチ)も、ほかのスタッフも、みんな一緒に戦ってきてやり方も分かっているので大丈夫だと思います。一緒に働いている選手、スタッフに信頼があるので大丈夫」。チームへの全幅の信頼があるからこそ、いつもと変わらない。
さらには「ファンになりきりたいと思います(笑)。逆に試合中、選手たちが(監督が)不在だからこそ、頑張れる。こういうシチュエーションでは必ず、そういう力が出せるもの。そこに期待したい」と話し、冗談を交える余裕も見せながら選手たちの奮起に期待を寄せていた。
指揮官不在に加え、豊田陽平とムスタファ・エル・カビルの両FWも出場停止で欠く苦しい状況だ。吉田豊は「エースが不在のときに勝つことで、チーム内の競争につながると思うし、それがないと強くなっていけない」と成長のための重要な一戦ととらえる。窮地を総力戦で乗り越え、さらなる成長につなげたいところだ。
(鳥栖担当 杉山文宣)
2016/09/23 18:32