13日に行われるJ1・1st第8節・湘南戦で、広島のミキッチがJ1通算200試合出場を達成する。J1で200試合に出場した外国籍選手はこれまで10人。ミキッチは11人目となるが、一つのクラブで200試合に出場したのは川崎Fのジュニーニョと横浜FMのドゥトラの二人だけ。ミキッチは三人目の快挙となる。
200試合出場が迫ってミキッチが最も誇りに思っていることも、広島でプレーを続けてきたことだ。09年に来日してから今季で8年目。ミキッチは「ほかのクラブから興味を持たれたこともあった」と話すが、広島のユニフォームに袖を通してきた。
その理由をミキッチは、こう語る。「人生の中でお金だけが大事なことではないと分かっているし、チームにコンセプトがあることが重要なこと。このシステムの中で私は良いパフォーマンスを出すことができる。そういう中でプレーすることが私にとっては一番大事なことだったので、ここでプレーを続けている。あと、家族も広島という街をとても気に入っているからね」。
その選択が間違っていなかったことは、胸に縫い付けられた三つの星と、現在もトップコンディションを保っていることが証明しているだろう。
「あと1年プレーして、ここでサッカー選手としてのキャリアを終えたい」。ミキッチはキャリアの終わりもイメージし始めているが、日々のトレーニングに全力を尽くす姿は不変だ。
「年間(勝点)3位の鹿島と勝ち点6差なので、3位に滑り込んでチャンピオンシップに出場することが現実的な目標だ。最低限の目標の勝ち点40は達成できたので、次はチャンピオンシップに参加してタイトルを争うことを目指していかないといけない。チャンピオンシップをいま話した状況(年間勝点3位)で出場できれば、昨季とは違ってちょっとリラックスした気持ちで戦えると思う。そこで何ができるか(が重要)になるが、まずはいま、そのために全力を尽くしていかないといけない」
残すは10試合。ミキッチは最後までタイトルを目指して走り続ける。
(広島担当 寺田弘幸)
2016/08/10 19:29