FC東京は26日、篠田善之新監督の就任を発表した。午後には新体制初の練習が行われ、初日から約2時間半のハードなトレーニングを積んだ。
城福浩前監督が24日に解任され、クラブは後任にコーチを務めていた篠田氏の就任を決めた。24日の練習後に本人に打診し、篠田氏も引き受けた。
本日の練習前にはミーティングを行い、あらためて選手たちに挨拶。「選手との関係は基本的なスタンスは今までと変わらないが、監督になったので線を引く部分も出てくると伝えた」(篠田監督)と、その内容を明かした。
グラウンドに出ると練習場に集まっていたファン、サポーターにも挨拶。その後はボールを使いながらも対人強度の高い練習や、メニューの間にランニングを入れるなど、ミニゲームを含めて長時間汗を流した。
「これまでよりも練習強度は上がっていくと思う」と断言した篠田監督。12年よりFC東京のコーチを務め、選手の特徴も誰より理解していると自負する。「性格も含めて、選手のことを把握しているのは自分の強みでもある。それをここから最大限生かしたい」(篠田監督)。
08年途中から約3年間指揮した福岡では、攻守で走力を生かしたアグレッシブなサッカーが特長だった。「これからもベースはそこになる。ただ、一番は選手の良さを引き出すサッカーを目指す。何かが足りないからこそチームはこういう状況になっている。選手にも責任感を持ってプレーをする立場にあるということを話した」と今後に向けた方針と覚悟を示した。
現在年間勝点13位、2ndステージは16位に沈む。苦しい状況で指揮官のバトンを受けた篠田監督は「いまさら上位とかは選手にも言わないし、目の前の試合でどんな姿勢を見せられるか。カップ戦はタイトルを獲りに行き、リーグ戦は一つひとつ勝っていまの順位よりも上がって行きたい」と現実的な姿勢を見せた。
監督交代に揺れたFC東京は、コーチから昇格した新指揮官の下、30日にJ1・2nd第6節・新潟戦を戦う。
(FC東京担当 西川結城)
2016/07/26 20:04