練習開始前から激しくなった雨は、練習が始まるとさらにその雨足を強め、次第に視界の確保さえ難しい状況に。ピッチのほぼ全面に水溜りができ、ボールはほとんど転がらなくなっていた。仲間隼斗はそんな状況の中、“ピクシー”ばりのリフティングをしながらゴールへ向かってシュートを放つ大技を披露していたが、集中豪雨の中ではやはりまともな練習にならず、何度か練習を中断して軒下で待機するなど練習メニューの変更を余儀なくされていた。
その状況を考えれば、そのまま練習中止もやむなしといった選択肢も考えられたが、そこで的確なアドバイスを北野誠監督の耳に入れたのが伊藤祐マネージャー。「どこのサイトを見たのかわからないけど、伊藤が『あと10分くらいで雨やみますよ』と言ってきた」(北野監督)。そう助言をしたちょうどその10分後、それまでの大雨が嘘のように雨はピタリとやみ、何とか継続して練習をこなすことができた。
まさに伊藤マネージャーの“ファインプレー”だ。いつもは伊藤マネージャーに対して愛をもって厳しく接する北野監督も今回ばかりは「アイツ(伊藤マネージャー)が初めて良いことをした」と北野監督流の褒め言葉を口にしていた。
(讃岐担当 松本隆志)
2016/06/24 19:59