磐田の名波浩監督は7日、先日に行われたナビスコカップ・甲府戦でプロデビューを果たしたFW小川航基について言及した。
1点リードで迎えた64分、FW森島康仁に代わってピッチに立った高卒ルーキー。しかし、ボールに絡む機会も少なくシュートを打つこともできなかった。小川航は「(デビューは)うれしかったですけど、自分の力のなさを痛感したという気持ちが大きい」と悔しさをにじませる。また、ゴール前での仕事を意識するあまり、他の動きが疎かになってしまった。試合後の会見で、名波監督は「0点だった」と厳しい評価を下した。
そして一夜明けたこの日、指揮官は「本人にも言ったけど、0点だよ」とあらためて強調した。そこにはしっかりとした理由がある。
「ゴールに直結するような動きしかしていない。例えばジェイや(前田)遼一がボックス幅の中だけで仕事をしているかといったら、そうではない。ボールが来ないなら自分から動き出すべきだし、ボールに触れないなら下がってくるべき」
得点を奪うことに集中するあまり、周囲との連係が疎かになっていた面は否めない。「チームの仕事や役割が何もできていないんだったら話にならないと話した」と名波監督。小川航にとっては思い描いたようなデビューではなかったが、この日味わった悔しさを糧に、さらなる成長を見せてほしいものだ。
文:青木務(磐田担当) 写真:六川則夫
(BLOGOLA編集部)
2016/04/07 23:53