最近の村田和哉を見て、がっかりしたサポーターも多いように思う。村田が登場すれば、相手は徹底して後ろを固め、ボールを持てば2、3人がかりで囲む。しかし、そんなことはお構いなしにサイドで突っ走るのが村田だったはず。それが、今季は見られない。アイスタでため息が響くことも多かった。ついに、前節はベンチ入りしたものの、出番はなかった。
「今まで“まったり感”のようなものがあった。J2に落ちてしまったし、自分の目指す場所が定まっていなかったと思う」(村田)とメンタル面の揺らぎが、プレーにも現れていたのだ。
しかし、今週は違う。1年ぶりに、契約をしているメンタルトレーナーの元に出向き、「本気のスイッチが入った」と気持ちを入れ替えた。それは即座に行動に現れた。小林伸二監督に、「自分がどうプレーすれば、スタメンやチャンスが来るのか」と1時間話し合った。ピッチ外の行動を改めると、プレーも変わる。
「今までは止まった状態でボールをもらって、ドリブルからクロスだった。でも今は、裏に走ってボールを受けて、シュートまで持って行っている。それは全く違う」(小林監督)
出番はいつものように、短いかしれない。しかし、そこで結果を出せる選手もそうはいない。あの、スーパーマリオでスターを取ったときのような「無敵状態」が、今節こそ見られるに違いない。
(清水担当 田中芳樹)
2016/04/02 00:25