前節(明治安田J2第39節・徳島戦/1△1)、逃げ切りを図りながら後半アディショナルタイムに追いつかれて勝ち点2を失い、21位大分との勝点差を詰める最大のチャンスを逃した栃木だが、試合終了直後にピッチに倒れこむ仲間たちに必死に声をかけて鼓舞する本間勲の姿がサポーター間でも話題になった。
「悔やまれる失点だし、ピッチに倒れ込んでしまう気持ちもわかる。でもまだ何も終わっていないし、残留できるチャンスはあるのだから、下を向かず次に向かう姿勢が大事なんです」
本間の古巣・新潟は12年シーズン、残り3試合で迎えた川崎F戦の終了間際にゴールを奪われショッキングな敗戦を喫した。だが、残りの2試合で勝ち点5差を逆転し、奇跡と言われる残留劇を演じた。
「あのときの経験は僕のなかで生きているし、正直、今よりも厳しい状況だったけれど、下を向かずに次の試合に向けて全員で闘おうとする準備ができていた。それがなければ残留はできなかったと思うし、だからこそ今週のトレーニングはあのときのような雰囲気を作ろうと思っているんです」
今週のチームは先週に増して一体感のある練習をこなせている。本間は次節(第40節・北九州戦)、累積警告による出場停止だが自身の役割は十分にわかっている。
「スタメンになる選手、ベンチに入る選手、栃木に残る選手、みんなが一つになってバラバラにならないこと。それができなければこの状況は乗り越えることはできないし、そうなるための声かけをして、闘える雰囲気を作っていきます」
(栃木担当 鈴木康浩)
2015/11/04 19:58