中村充孝を再生させ、山村和也をボランチにコンバートするなど、就任以来独自の起用法を打ちだしてきた石井正忠監督が、いままで眠ってきた選手の才能をさらに引き出そうとしている。
20日の紅白戦では、左SBの控えと思われていた鈴木隆雅を一列前の左SHに置き、持ち味である攻撃に専念できる役割を与えた。このところの練習で、左サイドから積極的に縦に仕掛け、鋭いクロスを何度も見せるようになった鈴木。この日もわずかな時間の間に相手ゴール前まで攻めあがってはクロスを入れるなど、他の選手にはない特長を出していた。
ポジションが変われば役割も変わるため、いきなりの起用は難しいだろうが、就任してすぐ「チャンスの無かった選手がどれだけやれるか見たかった」と話した石井監督の下、さまざまな選手がアピールする機会を与えられているのは間違いない。
(鹿島担当 田中滋)
2015/08/20 20:17