前節・山形戦(5○1)の大勝を陰で演出したのはGKの林卓人だった。森保一監督も記者会見で「卓人がいいセーブをしてくれていなければ、違った展開になったかもしれない」とコメントして林を称えている。
広島に復帰して2年目の今季、林の存在感は増している。本人も「コンディションはいい状態を保てているし、メンタル的にも充実した中でやれている」と確かな手応えを感じているが、現状に甘んじるような男ではない。
「この先、自分自身に苦しい時が絶対にくると思っている。今の状態を維持するより、もっともっと良くなれると思って常に上を目指している」。そう語る林はまるで求道者のようだった。
明治安田J1・1st最終節となる鳥栖戦を翌日に控え、「チームが苦しい状況でも(豊田は)得点王争いのトップにいる。彼の能力は素晴らしいと思うし、周りも彼を生かそうとしてシンプルに使っている印象がある。僕たちは集中力が求められる」と気を引き締めていた。
(広島担当 寺田弘幸)
2015/06/26 16:06